(腐)倦怠期は犬も食わない 読了
BL小説なので苦手な方は回れ右!
さて、夕映月子さんの「倦怠期は犬も食わない」を読了しました。
Amazonで購入したのでペーパーも付いています。
購入したきっかけはイラストを描かれている日塔ていさんです。ファンなんですよー。日塔さんが描かれている漫画は全部購入しています。
そんな感じで購入した小説なんですが、小説自体もすごく良かったです!
タイトルに倦怠期と付いているように、主人公たちはすでにカップルとなり長い年月が。なんと15年もお付き合いしているのです。ラブラブだった彼等もいつの間にか落ち着いたものになり、安心感はあるものの付き合いだした頃のドキドキはなりを潜めています。
それを次第に愛と呼べるのかと悩み始める受け。
なんというか男女の恋愛でも出てくる悩みですよね。ただ結婚という制度に縛られず、なおかつ自由奔放な攻のため、不安も増します。それがリアルに感じたし、BL小説としても倦怠期を取り扱うのは新鮮でした。
すれ違いばかりで面倒臭いカップルでしたが、それも可愛いんですよー。30越えた大人の男性が恋愛感情で右往左往しているのを想像すると、なんとも可愛らしいw
受は悩みすぎてちょっと可哀想でしたがw
読みやすかったので小説を読み慣れていない人にもオススメします。
クリスマスどきに倦怠期とは何事かといったところですが、興味がお有りの方は是非!
杜子春の失敗 読了
童話殺しシリーズの作者です。新シリーズなのでしょうか。連作ミステリー第一弾、となっています。
サラッと読めて面白かったです。
ミステリーというか、少しホラーというか、世にも奇妙な話みたいな不思議さと気味の悪さが混じり合ったお話でした。
童話殺しシリーズは有名童話をミックスしたホラーですが、今作もそれに似たような感じです。なんと芥川龍之介のお話から物語を広げ、小林泰三の世界を紡いでいきます。
タイトルの杜子春もまさに芥川龍之介のお話……らしいです。らしい、というのも私、芥川龍之介にあまり詳しくなくて……。
今作に収められている芥川龍之介の話は杜子春、蜘蛛の糸、河童、白なんですが、私が知っているのは蜘蛛の糸くらいで他はさっぱり。
ただ本文前に芥川龍之介のお話のあらすじがあるので、なんとなくどんな話かは分かります。
芥川龍之介は読んでいないので特徴が分からないのですが、全編にわたり小林泰三らしさがよく出ているなぁと感じました。
シリーズ第二弾は太宰治篇らしいのですが、個人的に太宰治のほうがよく知っているので、単行本が出たら是非読んでみたいです。
でも個人的に童話殺しシリーズのほうが好き……かな。芥川龍之介の本も読んでみようかなときっかけが出来たのは嬉しいです。
ペルソナQ プレイ完了
3DSで発売されているペルソナQをクリアしました。
ペルソナ3か4の主人公をメインに選んで遊べるのですが、私は4の主人公をメインに。難易度はノーマルです。
面白かったけど、正直とても大変でした。
3Dダンジョンゲームは好きなんですが、謎解きが難しくて難しくて。あと三つ目のダンジョンのホラー要素!あれが怖くて苦手でした……。
一つ目と二つ目のダンジョンは比較的謎解きも楽でさくさく進めれたんですが、三つ目はホラーに加えて謎解きもより複雑に。
4つ目のダンジョンはもう謎解きが難しくて正直投げそうでしたよw
最終ダンジョンは攻略サイトに頼りきりでした。とにかく謎解きに苦戦してダンジョンを彷徨っていたので、レベル上げはろくにしていないのに80くらいまで上がりましたよ。
なのでラスボスも苦戦しなかったです。
敵の硬さといいダンジョンの難易度といい、本家のペルソナより難し目だと思いました。
雑魚は即死技で一掃していかないとかなり大変です。ハマ、ムドを使える直斗は必須ですね。
キャラは多いのに能力を考えると使いやすい面子が限られるのが残念です。サブペルソナである程度なんとかなるとは思うんですが……。
ダンジョンRPGのストーリーってあってないようなものが多いですが、今作のストーリーはかなり良いと思いました。オリジナルキャラがいて、そのキャラが大いに関わってくるのですが、終盤とそれまでではキャラに対する印象がかなり変わってくると思います。
途中でなんとなく先が読めていたのですが、それでも涙ぐんでしまいました。
コミカルな頭身のキャラなのにテーマは重いですね。ペルソナ4よりペルソナ3に近い雰囲気だと思います。
プレイ時間は82時間でした。一週目で遊べるミッションも全てクリアしています。
次はペルソナ3の主人公でプレイ……とは思うんですが、始めるのは先になりそうです。
ペルソナQ2も積んであるんですよねw
中古だと安価で取り引きされているので、ダンジョンRPGが好き、ペルソナ好きの人は是非!
ちょっと難易度は高めですが、長い時間がっつり遊べますよー。
鬼談百景 読了
小野不由美さんの鬼談百景を読了しました。
内容はタイトルや表紙から分かる様に、怪談になります。百物語です。短い怪談がびっしり詰まってました。
読み終わるまでかなり時間がかかりました。特別分厚い本ではないんです。普通の文庫本くらいの厚さだと思います。文章も読みやすく簡潔で、1話あたりのページ数も多くて10ページもないんではないでしょうか。
総じて読みやすい本、と言われるタイプかなと思います。
ただやっぱり怪談というだけあり、薄気味悪い話が多かったです。特別恐怖を感じるお話はなかったのですが、どれもかれもがどんよりしていて、なかなかページが進みません。おかげで読了するまでに1ヶ月はかかったかも。
初読みの作家だったのですが、作者のお名前はよく目にしていました。屍鬼とか書かれている作家ですよね。怪談やホラーが得意な作家なのかな?
今作は短編集みたいなものなので、今度は長編でこの作者の本を読んでみたいです。
忍び、恋うつつ プレイ完了
Switch版の「忍び、恋うつつ」をプレイ完了しました。
「忍び、恋うつつ」はPSPで一作目が発売され、その後追加要素を入れたVITA版、ファンディスク、本編+ファンディスク追加要素を入れたPS4版、そしてPS4版をそのまま移植したSwitch版と、なかなかに移植を繰り返している乙女ゲームです。それだけ人気作ということなんでしょうか。私はそれまでプレイしたことがなかったので、一本で「忍恋」の全てを網羅できるSwitch版を購入してみました。
いやー、流石に本編+追加要素、ファンディスク+追加要素が入っているのでボリュームの多いこと!ボイスを飛ばしながらのプレイで47時間ほどプレイしちゃいました。
ここ最近プレイした乙女ゲーは15時間ほどで全クリできたので、3倍時間がかかっています。
パッケージから見てわかるように、忍びといってもラブコメディです。重い要素なんてほぼなし。忍ぶ気があるのかと問いたくなるカラフルな忍者たち。
主人公はメロメロの術の使い手で、意図せず攻略対象をメロメロにしちゃうのです。
もうこれだけでストーリーなんてほぼないキャラゲーなのが分かりますねw
ゲームの攻略は選択肢と鍛錬と呼ばれるミニゲーム。メロメロの術を簡単に発動させないように甘い言葉を囁いてもらい、精神を鍛えよう!という訳の分からない理屈のミニゲームですw
最初は主人公に対し、好感度の低かったキャラもプレイ開始30分ほどで好意を抱いたり、とにかくメロメロの術がかかってない状態でもメロメロの彼等。
スマホゲーさながらの軽さなんですが、個人的にサクッと遊べる馬鹿ゲーがしたいと手に取ったゲームなので、なかなか楽しめました。
1人あたりのプレイ時間は短めですが、とにかく攻略キャラが多いので全部プレイするには時間がかかります。
以下、簡単にキャラ別感想でも。
猿飛咲助……お馬鹿で元気系キャラ。ファンディスクのほうで私の地雷に触れてしまい、個人的に好感度が低めです。めげない性格はいいんじゃないかな。
霧隠蔵人……天才だけど貧乏。一番最初にプレイしたキャラですが、王道なキャラだと思います。普段はクールですが、メロメロになると王子系に。攻略キャラの中では常識人なので、彼のルートは安心して遊べました。
由利鎌清……真面目系メガネ。むっつりスケベでメロメロになるとSキャラに。彼と主人公の恋愛は可愛かったです。主人公に興味があるけど理性が踏み止めるんですよね。非常に努力家で紳士であろうとする姿も好感が持てました。
我来也……中二病キャラ。見た目が可愛い系で興味がなかったのですが、彼のストーリーは予想外にのめり込めました。まさかあんな秘密があったとは……!中二病全開の時はなにをいっているか分からなかったので、読まずに飛ばしてましたw
穴山大介……遊び人キャラ。お金持ちでチャラいという、乙女ゲームではありがちキャラ。実は真面目だというとこもありがちです。でも結構好きなキャラかな。医者なのに戦うと強いところも良い。
真田幸影……隠れていない隠しキャラ。プレイ開始早々に重要キャラであり隠しキャラであることが分かる、隠しキャラです。大人げないとこもあるんですが、主人公を大事にしているのが真摯に伝わってきます。武器を構えた立ち絵が特に好き。私の推しキャラかな。
豊臣秀虎……バカ殿。まあ実際は不良のフリをした真面目な良き殿です。包容力がありなかなか良い男ですが、声優さんのインパクトがすごいです。でもよく合ってますw
服部半蔵……口が悪いキャラ。今作はグッドがノーマルしかエンドがないんですが、このキャラのみバッドエンドが存在します。通常時とメロメロ時のギャップがすごく、今作で一番重い過去があるキャラかな。個人的に真田幸影の次に好きなキャラです。
宇喜多義家……無気力キャラ。とにかくどこでも寝ていて、だるだるーが口癖のキャラ。流石にだらしなすぎだろうとイライラしつつも、どこか憎めないキャラでした。
霧隠忠人……弟ワンコ系。天才である蔵人の弟です。素直な性格で可愛いんですが、正面立ち絵の姿がどうしても馴染めず……。斜め立ちのときはカッコ良いのに、正面になるとめちゃくちゃ幼いんですよねー。勿体ない。
総勢10人が攻略キャラです。みんな個性的でキャラはなかなか良いんですが、ストーリーがないに等しいのと、スチルが安定していないのが難点です。立ち絵はカッコ良いのに、スチルになると誰!?状態になったりします。
頭空っぽの状態で馬鹿ゲーがしたいなぁっていう人にはオススメできますね。逆に、アドベンチャーならストーリーを楽しみたい!という方にはまったくオススメ出来ないです。
フルプライスのゲームではありますが、ボリュームがあるのでコスパは良いですね。
気になる方は是非!
「育ちがいい人」だけが知っていること 読了
諏内えみさんの「育ちがいい人」だけが知っていることを読了しました。
マナーブックというものでしょうか。自分のマナーに自信がないので、定期的にこういった本に手を伸ばしてしまいます。
育ちが良い、育ちが悪いという言葉を使うこと自体、ちょっと嫌な気持ちになるんですが、書いてあることは勉強になりました。(一部、本当にそれってマナー?と問いたくなるものもありますが)
目新しいさはないですが、マナーを知るためのお守りにはなるかな?
ただやっぱり……うーん、タイトルや本の中に出てくる「育ち」という言葉が引っかかります……。なんかモヤモヤする。生まれた環境なんてどうにも出来ないですし。
私は父と子2人だけで必死に生きてきたのですが、異性である父は人間としてのマナーは教えてくれても、女のマナーなんて知らないわけです。私はきっと女として「育ちが悪い」になるんでしょう。今からでも育ちはよくなると帯にはありますが、「育ちが悪かった」という事実は変えられません。
うん、やっぱり「育ち」って嫌な言葉だな。内容が素晴らしくても、タイトルにそんな言葉を持ってくるなんて少し品がないかも。
人に育ちが良い、育ちが悪いなんて使わないのが私の中でのマナーかな。
内容は女性向けマナー本になっていますので男性には不向きです。男性のマナーはまた変わってくると思うので、男性の方は違うマナー本を手に取ってみてくださいね。
なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない 読了
辻仁成さんの「なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない」を読了しました。
これは辻仁成さんのエッセイ?……日記をまとめたものになります。
辻仁成さんの本が好きです。ポジティブな言葉だったり、ささくれだった心の慰め方など、前向きに生きていける考えを教えてくださるので、Twitterもフォローし、毎日見ていたりします。
父と子の2人暮らし。しかも異国で暮らしている辻仁成さんの見聞は広く、勉強になることも多々。そんな作者でも今まで体験したことのない感染症のパンデミックという危機に対し、どう考えて生きていこうとするか。それが綴られていました。
辻仁成さんは私とは真逆のベクトルを持つ方なのだとつくづく思いました。
コロナ禍において生きることについて考えた辻仁成さん。私は今まで生きることを考えたことがありませんでした。その逆の、死ぬことや死についてならしょっちゅう考えてしまいます。
別に悲観して死について考えているわけではないので、私の根っこが辻仁成さんとは違う方向に向いているんだなぁと思いました。
だからこそ憧れて、触れてみたくなって、この作者の本を手に取るのかもしれません。
子について悩み、コロナ禍で生きることについて考える作者。良い父ちゃんだなぁと思います。
私と同じように生きることでなく、死についてばかり考えてしまう方。子育てに悩んでいる方など、一度読んでみてもいいかもしれません。
生まれて初めて、生きていることについて考えてみようかな。