エプロン男子 2nd 読了
オレンジ文庫さんの「エプロン男子 2nd」著 山本 瑤 を読了しました。「エプロン男子」シリーズの2巻になります。
こちらもサラーっと読めました。……うん、話に入り込みやすくて良かったです。
1巻には作者の迷い?みたいなものを感じたんですが、2巻はそういったものがなく、うまくまとまっていた気がします。本職がお坊さんのエプロン男子がいるのですが、そのお話は思わず涙ぐみました。
料理ジャンルに当てはまるかは分かりませんが、料理シーンはあっさりめです。レシピなんかも相変わらずないので、ご飯シーンを期待すると肩透かしを食らうかも。
話のメインは女性キャラの境遇や過去かなー?エプロン男子各キャラのオムニバスなんですが、ほとんどはその客になる女性視点です。客との恋愛はご法度なので、そういった雰囲気はありません。
女性キャラの問題や過去なんかは相変わらず重かったりして、1巻から続けて読んだせいか、少し疲れました。みんなエプロン男子の料理に癒されて、前向きに終わるんですが、なんか胸にずっしりくる。
なんとなくですが、石田衣良さんの「娼年」に似てるなぁと思いました。あちらは性的な接触で客を癒すけど、それが料理になっただけみたいな。キャラの雰囲気……特によく登場するエプロン男子のリーダーは、「娼年」の主人公によく似ている気がしました。あくまで私の主観ですが。
……これは私だけかもしれませんが、癒される女性キャラたちがものすごく羨ましかった。
悩みや辛いことがあって、食事もままならなくなった女性たち。その人たちが助けられて、前向きに生きていけるようになるのは、良かったねと思うと同時に羨ましくて仕方がない。
私にはこんな男子が現れてくれないもの……。
1巻で主婦のキャラが、私だけのために作られた料理を食べたい、と願っていたのですが、気持ちがわかるなぁ……。私もそんな料理、随分長い間食べてないもの。
良い本なのに羨ましくてしんどくなる。私には合ってない本なのかな?
今は2巻までしか出てないんですが、3巻は出るのかなぁ。そして私は、発売されたらそれを買うのでしょうか……。