積んだら崩せ!

ゲームと本が好き!だけどほとんど積んでます。

男ふたり夜ふかしごはん 読了

最近本ばかり読んでいます。今回は椹野道流さんの「男ふたり夜ふかしごはん」を読了しました。

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男ふたりシリーズの3冊目ですね。2冊目を読んだとき、ブログに感想を書いたのですが、次作は夜食か?と綴っていました。ビンゴです。

 

今回もそれはそれは美味しそうな食べ物の数々!タイトルは夜ふかしごはんですが、意外とおやつや夕食など、夜食以外の食べ物も登場します。タイトルの夜食も毎話必ず登場するので、出てくる食べ物はシリーズでもかなり多いんじゃないでしょうか。

 

夜食なんですが、サラッとあっさり食べられるものだったり、主人公の一人が完全夜型の物書きなので普通の食事としてがっつり食べるものだったり様々です。手が混んでいる料理だったり、普通の家庭には常備してないものだったりで真似するにはちょっとハードルが高いですが、やっぱりめちゃくちゃ美味しそう。

読んでいると本当にお腹が空きます。

 

二人の関係も相変わらずで、友人にしては仲が良すぎるような、でも絶対恋人でもない。より家族らしさが出てきているかなと。

このシリーズが大好きなので、これからも続いてほしいですね。二人の生活をこっそり覗き見たいです。

 

ごはん、おやつ、夜ふかしごはんと続いたら4冊目はなんでしょう?

男ふたり……お取り寄せ。なんてどうかな?w

 

ほどほど快適生活百科 読了

群ようこさんの「ほどほど快適生活百科」を読了しました。

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今年のナツイチフェアの一冊です。有名な作家ですが読んだのは初めてだった……かな?

 

エッセイ本です。群ようこさんの生活が書かれています。年齢が私の親と同じくらいなので参考にならないところもありますが、その年まで生きた年長者の経験もふまえて参考になるところもあったり。

御本人は丁寧な生活ではないと仰っていますが、タイトル通り、まさにほどほどに快適で丁寧な生活かなと思いました。

少々暗い話題もその年長者の達観なのか、暗いことではなく自然なことだと受け止められていたり、個人的に落ち着いた大人の女性な作者に憧れます。

ただ群ようこさんさ納税者番付に掲載されたこともある、いわゆる高所得な方です。なので憧れても私にはどうしようもないことも。

生き方を学ぶ、という点では良い本でした。

ハーメルンの誘拐魔 読了

中山七里さんのハーメルンで誘拐魔を読了しました。

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刑事犬養隼人シリーズ3作目になります。面白かったのと興味深かったので一気に読んでしまいました。

 

今作、ハーメルンの誘拐魔は子宮頸がんワクチンがキーワードになっています。子宮頸がんワクチンの副反応で大きな障害を負った少女たちと、ワクチンを推奨してきた側の娘が誘拐され、世間に子宮頸がんワクチンを議論させるのです。

子宮頸がんワクチンによって千人を超える少女たちが副反応に苦しんでいるにも関わらず、それを副反応と認めず詐病や精神的なものとしてきた製薬会社や国。大きな副反応を知りながらそれを隠し、半ば義務のように推奨した産婦人科協会。政府や製薬会社の癒着。それらが誘拐事件によって世間の目に晒されるのです。

 

もちろんこれはフィクションです。ですが奇しくも今はコロナ禍。そしてコロナワクチンが世界で推奨されているときでもあります。

未知のワクチンでありますから副反応や亡くなられた方も出ています。内容を読むとワクチンが関係しているのか疑問に思うものもありますが、遺族にとってみればそんなものは関係ないでしょう。

ハーメルンの誘拐魔の子宮頸がんワクチン副反応についての描写は、数年後のコロナワクチン副反応についての社会議論を見ているようでした。

 

子宮頸がんワクチンについては世界で広く使われ、子宮頸がんによる死者の減少が分かっています。日本ではワクチンがあまり広まらず、子宮頸がんによる死者が減っていないと聞いたことがあります。なのでワクチンは間違いなく効果があるのです。

ただ大きな副反応がある場合もあるのも事実でしょう。コロナワクチンでも言われていますが、予防効果と副反応、どちらに利があるかということなんでしょう。

 

日本人は慎重派な人が多いのでワクチンが広まらなかったのかもしれません。それと同時に国の歴史として公害被害や薬害をなかなか認めてこなかったことも要因だと思っています。

 

子宮頸がんワクチンは日本では推奨されなくなりました。私も打ってはいません。(子宮頸がんワクチンが出たとき、すでに私は推奨年齢から外れていたのもありますが)

コロナワクチンについても迷いがあります。重症化リスクも死亡リスクもほぼない年代になりますので。

 

違う病のワクチンではありますが、今の時代には非常に興味深い本です。あくまでフィクションということ、子宮頸がんワクチンで多くの命が守られていることを頭に置きつつ、一度読んでみてはいかがでしょう?

 

七色の毒 読了

中山七里さんの「七色の毒」を読了しました。

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今作は刑事犬養隼人シリーズの2作目になります。

 

率直な感想ですが、面白かったです!

 

シリーズ2作目ではあるんですが今作は短編集となっており、七色の毒というタイトルの通り、毒のはらんだ7つのお話が収録されています。

犬養隼人自体、各ストーリーでちょっとしか出てこないので、1作目を読んでいない方でも問題なく楽しめると思います。

 

1話が短いので一気に読み切れますし、本が苦手な方でも読みやすいんじゃないかな?

 

なんだかやりきれない、人間の悪意が書かれたミステリ集になるので、イヤミスとか好きな方にもオススメです^ ^

うみねこのなく頃に咲 プレイ完了

Switch版のうみねこのなく頃に咲をプレイ完了しました。

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プレイ時間は130時間越え。アドベンチャーゲームとしてはかなりのボリュームです。

 

実は私、うみねこねなく頃にが大好きでして、初めてのプレイではありません。原作であるPC版、PS3版、PSP版、アニメ、コミック、一部のエピソードのみ小説、考察本、XBOX360版黄金夢双曲、そして今回のSwitch版。とにかく色々なうみねこに手を出しています。(ドルフィードリームというドールで販売された真里亞も持ってます……w)

それだけ何度もこの作品に触れていますが、やっぱり面白くて奥が深いと思いました。

 

うみねこは結構独特な作品でして、最初は魔法殺人に挑め!ミステリーVSファンタジー!といった推理物を押し出しているお話なんですが、途中からは魔法や魔女の意味、そしてその心を理解せよといったお話に変わります。愛を持って魔法や魔女を視よ、と。

この辺りがうみねこに賛否を呼んだ部分だと思います。ミステリーを期待してプレイしていたら、途中から真実を暴くことは愛のない行為だと言われはじめ、探偵側……ミステリー側は悪役のような扱いを受けるのですから。

ファンタジー側の気持ちを理解すれば真実を暴くのは無粋なんですけど、ミステリーとして楽しんでいた側からすればそりゃないよ……うみねこ風に言えば心を蔑ろにされた感じがしたとしても、おかしくはないです。

私も初回プレイ時はミステリー側でしたので、憤りを感じました。ただうみねこの世界の魔法は理解できるし、とても好きです。私もその魔法に何度も救われています。

こうやって書くとプレイしていない人はなんのことか分からないでしょう。そこは是非プレイして確かめてもらいたいです。

 

SwitchとPS4で発売されているうみねこになく頃に咲で全て遊び尽くせるんですが、エピソード7と8はコミック版を読んだ方が理解しやすいと思います。

エピソード7と8はそれまでのミステリーの解答なんですが、ゲーム版ではこれまできちんとゲームに挑んできた人なら理解できるよね、とぼかした解答しかしてくれないのです。原作であるPC版が発売されたときはそれで炎上したくらいです。

コミック版ではそれを踏まえてか、分かりやすい解答になっています。

 

正直このゲームはミステリーとしたら失格です。そんなのトリックじゃないと言いたくなります。犯人の動機も理解はしますが納得はしません。

ただ真実だけではない大切なものを、このゲームは教えてくれると思います。

 

興味のある方は是非プレイしてみてください。

リバース 読了

五十嵐貴久さんの「リバース」を読了しました。f:id:tanakaraikofu:20210616223031j:image

 

リカシリーズの3作目になります。今作はリカの過去、どうやって生まれたかが描かれています。

 

前作リターンは微妙だったんですが、今作は面白かったです!

 

主人公はリカの家、雨宮家の住み込み家政婦。そしてその家政婦が見たことを恩人への手紙に綴ることで物語が紡がれていきます。

この形式が非常に良かった。本当に自分宛に手紙が送られてきていて、今まさに不穏な事件が起こりそうな感じがしました。

 

あと文章……描写がすごくうまいと思いました。本当に前作、リターンはこの作者が書いたのでしょうか。文章レベルが全然違います。最後もひねりが聞いていて、一筋縄で終わりませんでした。

リターンが微妙だったのでリカシリーズを読み続けるのことが不安だったんですが、それが払拭されました。

あと2作残っているので、のんびり読もうと思います。

ファミコン探偵倶楽部 うしろに立つ少女 プレイ完了

任天堂さんのファミコン探偵倶楽部、うしろに立つ少女をクリアしました。

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今作は前にプレイしたファミコン探偵倶楽部、消えた後継者の続編になります。

まあ続編といっても消えた後継者の2年前に起こった事件のお話なので、どちらからプレイしても大きな支障はないと思いますが。

 

今作、うしろに立つ少女は前作と違い、何度か移植されているゲームです。確かスーファミ版とアドバンス、3DSでDL販売もされていたかな。前作の消えた後継者は初移植だったのに対して何度も移植されている今作は、それだけでその人気ぶりがうかがえます。

 

個人的な感想ですが、私も消えた後継者よりこちらのほうが面白かったです!

消えた後継者ももちろん面白かったのですが、今作は誰にでも身近な学校にまつわる怪談話が絡んでくるお話。薄気味悪さもあってなかなか雰囲気がありました。

物語自体はきちんと推理ミステリーとして進んでいくのですが、最後のどんでん返しには興奮しましたね。演出も恐怖心を感じるものがあり、当時の子供たちにトラウマを与えたというのもなるほど納得といったところ。

ただ現代においてはもっと過激な映像やストーリーが溢れているので、めちゃくちゃ怖いものではなかったです。

30年前の技術がない時代にゲームでここまで出来た、ということが物凄いのだと思います。

 

ちょっとした演出も凝っていますし、アドベンチャーとしては最高潮な出来栄えだと思いますが、やはりプレイ時間は短いです。

サクッとクリアできるのは良いことなんですが、いくらクオリティが高くても10時間かからないプレイ時間で4000円近く出すのは高いと思う人もいるかも。

 

個人的には気に入ったので、新しいシリーズになればいいのになと思っています。実はファミコン探偵倶楽部には過去にもう一作出ているらしいので、そちらのリメイクを期待したいです。