(腐) 恋ひめやも 読了
*BL作品につき、苦手な人は回れ右!
「恋ひめやも」著 英田サキ を読了しました。
Twitterでお勧めされた本なのですが、良かったです!
最初は攻目線でストーリーが進みます。受がどんなキャラかいまいち掴みきれなくて、読み進めるのが辛かったのですが、後半、受目線になるとすごく良くて……!
英田サキさんの本はいくつか拝読しているのですが、どちらかというとアウトローなキャラが多く、ハードなBLを書く作家というイメージでした。
ですが今作は恋に始まり、恋に終わる。設定も教師と元教え子という普通のものです。細かい恋の揺れ動きが緻密に描写されていて、まさに恋愛小説でした。
受がなかなか面倒な性格をしているのですが、そんな性格、考えになってしまった理由は納得できるものでした。そりゃ辛いよなぁ、そんな過去があれば。
攻はそんな受を受け止める懐の深い男です。
でもなぁ……攻っていい奴なんだけど、ちょっと引っかかってしまって。
前半、攻には彼女がいて、結婚の約束もしているんです。燃え上がるような恋ではなかったようですが、可愛いとは思えていた恋人。だけど教師と再会して、どんどん惹かれていって……。
これはBLだから仕方ないんですけど、ストレートな男が同性に惹かれていく様子がどうも納得できない。あと攻の恋人だった女の子が可哀想で。BLなんだから仕方ないけれど、結婚前に振られるってかなりキツイですよね。
同じ女だからこそ、ひしひしと辛くなった。
だからこそ、この二人は絶対に幸せになれよとも思いました。振られた彼女のためにも、傷ついた心を持つ受のためにも、絶対に幸せにならなきゃいけない。
攻の責任は重大だw
設定ではなく心の揺れ動きを読ませる本だと思うので、恋愛小説を読みたい人にはお勧めです。